“「これでいいや」で選ばないこと。「実は好きじゃない」を放置しないこと。” を心に留めて、身の回りの環境を整えていく。
日常の小さな選択が、自分を大切にすることに繋がる「生活改善運動」は、生きる上で大事にしたいものがたくさん詰まっていた。
『私の生活改善運動』
タオルやシーツ、ゴミ箱、セーター、靴、本棚……。
これでいいやで選んできたもの、でも本当は好きじゃないもの。
それらが実は、「私」をないがしろにしてきた。
淀んだ水路の小石を拾うように、幸せに生活していくための具体的な行動をとっていく。
やがて、澄んだ水が田に満ちていく。――ひとりよがりの贅沢ではない。
それは、ひとの日常、ひとの営みが軽視される日々にあらがう、意地なのだ。
それが“私”の「生活改善運動」である。
ー『私の生活改善運動』 安達茉莉子 「あらすじ」より引用
最近読んだお気に入りの本のひとつ
作家、文筆家である安達茉莉子さんのエッセイ『私の生活改善運動』
その中の「本棚編」では、DIYで理想の本棚を作ることになる。
愛情たっぷり込めて作った手作りの本棚
この愛おしい存在に、どんな本を置いていきたいか。
そんなシーンを読みながら、ふと私の本棚を見つめてみた。
本棚を見つめていたら、あの頃の自分と再会した
横に並んだ2つの本棚。
うーん、どうも左の本棚だけときめかない。
それもそのはず、ここに置かれている本を選んだのは、何年も前の私。
この中で一番新しい本も、たしか購入したのは3年前だったはず。
幼い頃に姉から譲り受けた文庫本
学生時代に購入した語学系の本
そして、専門学生から社会人になりたての頃に買い集めた自己啓発本の数々。
「気遣い・気くばり」
「伝え方・話し方」
「テーブルマナー」
「仕事ができる人は・・・」
「一流の・・・」
コンプレックスを直そうと、必死にもがいていた時期の私が選んだ本たち
なんだか自分の心の中を見透かされたような気がして、とてつもなく恥ずかしくなった。
お?そうか。
本棚を整理して本を選定し直すことは、きっと思考や視点の変化に気づくことなんだ。
「本棚編」では、保管用に大事にとっておきたいものは別で保管。
そして手作りの本棚には、自分にとって旬な本を置くことにしていたので、私もやってみることにした。
私だけの小さな書店
「今月のいちおし」を選んでみたり、季節に合わせてディスプレイを変えていくのもいいかも。
この本棚に置く本は、今この瞬間心からときめくものがいい。
これからも常に変容していく私に合わせて、アップデートしていきたいな。