仕事が終わって家に帰り、ほっと一息ついたはずなのに、ベッドに入ると頭の中で一人反省会が始まってしまう。

「あのとき、もっとこう言えばよかったな」

「なんであんな行動しちゃったんだろう」

今日あった場面を何度もリプレイしているうちに、どんどん目が冴えて、なかなか眠れない。そんな夜はありませんか?

実は私も、少し前まではそうでした。

寝る前のベッドの中で一日を振り返っては、自分の言葉や行動をぐるぐると思い返して、「もうやめたいのに」と思いながら夜を過ごしていました。

毎晩のように続く一人反省会に、すっかり疲れてしまっていたのだと思います。

でもこうしてあれこれ考えてしまうのは、意志が弱いからではありません。

それだけ毎日を誠実に過ごそうとしている、ということなのかもしれません。

この記事では、一人反省会が止まらなくなる理由と、無理にやめようとするのではなく、自分を責めずに反省会を「おしまい」にするために、寝る前にできることをお伝えします。

温かいハーブティーでも飲むような気持ちで、ゆるりとお付き合いくださいね。

なぜ、夜になると一人反省会が止まらなくなるの?

窓辺に座って、静かに本を読む女性の後ろ姿

日中ずっと、心のアンテナを張っているから

 職場で「あ、あの先輩、ちょっと機嫌が悪そうだな」と気づいて先回りして動いたり、誰かのちょっとしたため息に「私が何か気に障ることをしちゃったかな」と不安になったり。

周りの空気や人の気持ちを人一倍キャッチできるのは、その人の優しさです。

でもそれは、起きている間ずっと、心のアンテナを張り続けている状態でもあります。

仕事のあとにどっと疲れるのは、怠けているからではなく、心がずっと緊張していたからなのかもしれません。

そして一人になってようやく、日中に受け取ったたくさんの出来事や気持ちを、心が整理しようとし始めるのかもしれません。

夜は、考えごとをさえぎるものが少ないから

 日中は、目の前の仕事や用事があるので、気になったことがあっても次々と流れていきます。

ところが夜、静かな部屋でベッドに入ると、気をそらしてくれるものがなくなります。

昼間はやり過ごせていた小さな引っかかりが、夜になると急に大きく感じられるのは、そのせいもあるのかもしれません。

「次は失敗したくない」と、自分を守ろうとしているから

 一人反省会の奥には、「同じことで誰かを傷つけたくない」「次はうまくやりたい」という気持ちがあることも多いように思います。

つまり反省会は、自分や周りの人との関係を大切にしたいからこそ始まっているもの。

悪いものではないからこそ、「やめなきゃ」と思っても、なかなか止められないのかもしれません。

「振り返り」と「一人反省会」はどう違う?

 一人反省会をやめたいと思ったとき、少しだけ立ち止まって考えてみたいのが、「振り返ること」そのものがつらいのか、それとも「自分を責め続けてしまうこと」がつらいのか、ということです。

同じように一日を思い返していても、その中身には違いがあります。

次に活かす「振り返り」自分を責める「一人反省会」
頭に浮かぶ問い「次はどうしよう?」「なんであんなことしちゃったんだろう」
向いている方向これから過ぎてしまった場面
終わり方ひとつ答えが出ると、自然に終わる同じ場面を何度もリプレイして、終わらない
終わったあとの気持ち少し軽くなるぐったり疲れて、眠れなくなる
👆横にスクロールできます!

もし今夜の反省会が右側に近いなら、やめたいのは「反省」そのものではなく、自分を責め続けてしまうループの方なのかもしれません。

振り返る力は、それだけ自分の言動に誠実に向き合える、ということでもあります。

だから、反省会を完全になくそうとしなくても大丈夫。

左側の「振り返り」に変えて、ちゃんと終わらせてあげられたら、それで十分なのだと思います。

私の一人反省会と、少し楽になったきっかけ

 私の一人反省会は、いつも寝る前のベッドの中で始まっていました。

今日一日を振り返って、「あの言い方、よくなかったな」「なんであんな行動しちゃったんだろう」と、自分の言葉や行動を何度もリプレイする。

考えても答えは出ないのに、頭の中だけがぐるぐると回り続けていました。

そんな私が少し楽になれたきっかけは、振り返ってみると、とてもシンプルなことでした。

  • ベッドでスマホを見なくなったこと
  • よく眠れるようになったこと

ベッドでスマホを見ていると、気づけば時間が過ぎていて、そのぶん頭も休まらないまま眠ろうとしていたように思います。

スマホを手放して、眠る時間をきちんと確保できるようになると、夜にぐるぐると考え込むことが、以前より少なくなっていきました。

反省会を「やめよう」と頑張ったわけではありません。

眠る前の過ごし方が変わったことで、反省会が始まりにくくなった、という方が近いのかもしれません。

一人反省会を「おしまい」にするために、寝る前にできる5つのこと

やわらかなピンクとオレンジの光がにじむ、ぼかしの風景

 ここからは、一人反省会が始まってしまった夜に、それを無理に止めるのではなく、やさしくおしまいにするためにできることをご紹介します。

全部やろうとしなくて大丈夫です。

今夜できそうなものを、ひとつだけ選んでみてくださいね。

1. 「私は今、どんな気持ち?」と、気持ちに名前をつける

 反省会が始まったら、まずは出来事ではなく、自分の気持ちの方に目を向けてみてください。

悲しかったのかもしれない。
悔しかったのかもしれない。
本当は誰かに「大丈夫だよ」と言ってほしかったのかもしれない。

感情に正解・不正解はありません。

ただ「私はこう感じていたんだね」と気づいてあげるだけでも、心は少しずつ落ち着いていくことがあります。

2. 頭の中のリプレイを、紙に書き出して置いておく

 頭の中だけで考えていると、同じ場面が何度も再生されてしまいます。

そんなときは、思い浮かんだことをノートに書き出してみるのもひとつの方法です。

うまく文章にしようとしなくても大丈夫。

単語を並べるだけでも、絡まっていた気持ちが少しずつほどけていくことがあります。

書き出したら、「続きはこのノートに預けておこう」と、ノートを閉じてしまいましょう。

落ち込んだ日の出来事を、自分を責めない言葉で書き直す「書き換え日記」については、こちらの記事でご紹介しています。

【あわせて読みたい】ジャーナリング(日記)を1年半続けた結果|人と比べて落ち込みやすかった私に起きた4つの変化

3. 「次はこうしよう」をひとつだけ決めて、おしまいにする

 「なんであんなことをしてしまったんだろう」という問いを、「次はどうしよう?」に置き換えてみます。

答えはひとつだけで十分です。

「次は少し間をおいてから返事をしよう」「明日、一言だけ声をかけてみよう」。

ひとつ決まったら、心の中で「今日の反省会は、これでおしまい」と声をかけてあげてください。

答えが出ないときは「今日はここまで考えた私、えらかったね」で、おしまいにしてもいいんです。

4. ベッドの中では、スマホを手放す

 私自身が変化を感じたのも、これでした。

ベッドでSNSを開くと、周りの友達が楽しそうに過ごしている様子が目に入って、「それに比べて私は」と、反省会の材料がさらに増えてしまうこともあります。

私の場合は、スマホの「おやすみモード」を活用するようにしました。

設定した時間になると通知が鳴らなくなるので、ベッドの中で何気なくスマホを手に取ることが、少しずつ減っていきました。

意志の力だけで「見ないようにしよう」と頑張るよりも、仕組みに任せてしまう方が、ずっと気が楽です。

ベッドは「眠るための場所」にしてあげる。

それだけでも、夜の過ごし方は少しずつ変わっていくように思います。

寝る前の過ごし方を整えたい方は、こちらの記事もよかったら参考にしてみてくださいね。

【あわせて読みたい】忙しい毎日に【寝る前10分】で心を整える、夜のセルフケア習慣

5. 反省会は「明日の朝」に延期していい

 夜は、昼間よりも物事を重く感じやすい時間なのかもしれません。

夜中にはとても大きな失敗に思えたことが、朝になって思い返してみると、意外と小さなことだった、という経験はありませんか?

だから、今夜どうしても気になることがあったら「この続きは明日の朝、考えよう」と延期してしまっていいんです。

そして今夜は、まずはよく眠ることを優先してあげてください。

それでも止まらない夜は、一人で抱えなくていい

 気持ちを書き出す元気すら湧かないほど、疲れ果ててしまう夜もありますよね。

誰かに話したいけれど、信頼できる大切な友達だからこそ、「こんなネガティブな話をしたら気を遣わせてしまうかも」と思って、結局誰にも言えずに心にフタをしてしまう。

そんなふうに、一人で頑張りすぎている方もいるかもしれません。

一人反省会が続いてしまう背景には、人の機嫌や期待を自分のことのように背負い込んでしまう、心の境界線が要因になっていることも。

また、自分を責めてしまう気持ちと向き合いたい方は、自分を「高める」のではなく「受け止める」ためのワークシートも、よかったら試してみてくださいね。

※眠れない日が続いたり、日中の生活がつらくなったりしているときは、一人で抱え込まず、医療機関や専門の相談窓口に相談することも考えてみてくださいね。

まとめ|今夜は、一人反省会を少しだけ早めにおしまいに

やわらかな日差しの中、白い小花を手に本を開くひととき

 寝る前に始まってしまう一人反省会は、あなたが毎日を誠実に過ごし、周りの人との関係を大切にしているからこそ生まれるものなのかもしれません。

だから、無理にやめようとしなくても大丈夫です。

  • 自分を責める「反省会」を、次に活かす「振り返り」に変えてみる
  • 気持ちに名前をつけたり、書き出したりして、ちゃんとおしまいにしてあげる
  • ベッドではスマホを手放して、よく眠ることを優先する

大切なのは、自分を責め続けることではなく、「今日もよく頑張ったね」と自分に声をかけてあげること。

心が少し落ち着いたら、自分がどんなことに疲れやすく、どんな時間を心地よいと感じるのかを知ることも、穏やかな夜を過ごすための助けになるかもしれません。

どうか今夜は、一人反省会を少しだけ早めにおしまいにして、あたたかい布団の中で、安心して眠りにつけますように。